「彼」との過去生を知ったことは
私の心を大きく大きく揺さぶった。
「いつか再会する」という
ヒーラーさんの言葉が
いつも心の片隅にあった。
あのときの私は「彼」の活動エリアとは
遠く離れた街にいて、
出逢う可能性はゼロに近く、
そのことが私を救っていた。
結婚1年目の新鮮さや、
夫婦で乗り越えていくチャレンジが
私の気を「彼」からそらした。
何より私は
夫とのこれから一緒に生きていく
「人生」を描き、
「基盤」をつくることに一生懸命だった。
「こんなに楽しいんだから
間違いなくライフパートナーだ」
という証拠を日々見つけて、喜んでいた。
自分は、満たされている、と思っていた。
そしてこれからもっともっと
満たされていくんだと、信じようとしていた。
でも、今振り返ると、真逆のことが起きていた。
私はあのとき、もうすでに、削られ始めていた。
減らされ、崩され始めていた。
あまりにも静かでゆっくりなプロセスだったから
気づかないふりができていただけだ。
そのプロセスは、本当はずいぶん前に
「彼」の存在を知った瞬間に、スタートしていた。